• Home
  • 生産者紹介

生産者紹介 生産者紹介

2021/06/07 21:32


渡邉水産の創業は1973年。鯛やブリの養殖から始まり、2代目の穂州さんから「活魚輸送」をメインにしてきたそうです。ところが、穂州さんが他界され、奥様の美保子さんが3代目を継ぐことに。そこから、再び鯛養殖への取り組みがスタートしました。逆境の中生まれた渡邉水産ブランド鯛「穂州鯛」には、水産業のプライドとお客様への思いが込められているとか。美保子さんにお話をお聞きしました。


「私が会社を継いだ時は漁獲量も減って魚を集めるのが大変だったとですよ。それに、魚を獲るのは私たちじゃなくて漁師さん。本当の意味で渡邉水産の看板で勝負しているとは言えないでしょう?だけん、自分たちで自信を持って出せる質のいい魚を育てようと思ったんです」

餌や育て方など試行錯誤しながら、約5年かけて「穂州鯛」を完成。養殖から加工、商品開発など、全て自社で手がけることで変わらぬ品質を保っています。




今や玄海町ふるさと納税でもおなじみの「穂州鯛」ですが、最初はクレームも多かったとか。それもそのはず、鯛が丸ごと一匹届いてもご家庭でさばくのは大変です。美保子さんはお客様の感想に全て目を通し、自社に加工場を作って切り身にしたり、刺身の状態で輸送できるよう3D冷凍庫を探したり、社内でアイデアを出し合いながら商品開発を進めました。


「ふるさと納税で口コミやメッセージをいただけるようになって本当に嬉しいし、次のアイデアにつながっています。これからもお客様一人一人に向き合って、期待以上の商品を作りたいよね」



美保子さんは、共に「穂州鯛」を育てる従業員の皆さんにも特別な思いを抱いています。それは、会社のためだけではなく、地元や水産業界に活力を与える存在になってほしいということ。後継者不足の中、若い世代を支えたいという熱意は、日に日に高まっています。

「たくさんの方から支えられて今まで続けることができたからね。若手の育成を含めて、町や業界にどれだけ恩返しができるかなって、ずっと考えているんです」

穏やかな外津湾のように優しくも力強い眼差しで、美保子さんは水産業の未来を見つめています。



渡邉水産

佐賀県東松浦郡玄海町大字今村5182-5

https://watanabesuisan.net