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生産者紹介 生産者紹介
2021/06/25 14:05
玄海町役場の目と鼻の先に、さまざまな麺を手がける製麺所があります。その始まりは、なんと昭和12年。今では3代目の手塚貴博さんが奥様の恵美さんと二人三脚で切り盛りしています。ちゃんぽん麺やうどんなど伝統の味を守りながら、もっと麺を楽しんで欲しいと「もつ鍋セット」などもプロデュースする手塚さん。実は、手塚製麺の味をこよなく愛する一番のファンでもあるんです。
今から約15年前に3代目となった手塚さん。年季の入った製麺機に囲まれながら、生地の仕込みや成形などをこなしています。販売用に作っているのはちゃんぽん麺、うどん、そば、ラーメンの4種類がメインですが、それぞれ小麦粉を使い分け、生地の固さも麺の長さもバラバラ。しかも、生地はとてもデリケート。その日の気温や湿度で微妙な調整も必要です。
「2代目だった父は頑固な職人肌で、自分の代で製麺所を辞めようとしていたんです。だから私から継ぎたいと希望しました。だって、製麺を辞めたら“ちゃんぽん麺”が食べられなくなっちゃうでしょ」
手塚さんがちゃんぽん麺を残したいという理由は、食べてみればわかります。少し太めの麺は時間が経っても伸びにくく、逆にスープを吸ってふわっとした食感を生み出すのです。煮ても焼いてもほどよいコシがあり、焼きそばやナポリタンにも重宝すると奥様も太鼓判を押しています。
さらに、「ふるさと納税」では麺は冷蔵発送ですが、モチモチ具合が増してよりおいしくなるそうです。子どもの頃から食べ続けても全然飽きないという手塚さんは、ちゃんぽん麺を全国に広めたいと商品づくりにも取り組んでいます。
「ふるさと納税」以外でも、手塚さんは全国各地のちゃんぽんイベントに参加し、積極的にPRを続けてきました。その成果が実り、少しずつ注文を増やしていた矢先、新型コロナの影響で売り上げが激減。でも、そんな状況だからこそ、新しい挑戦を続けるのだと手塚さんは決めています。
「関東の飲食店などにも発送していましたが、今はストップ状態。それなら新しいターゲットに目を向けないと。そこで、今は粉屋さんと一緒に有機栽培の無農薬小麦粉で作った麺と無添加スープのセットを企画しています。健康が気になる方に届けたいと思って」
アイデアが次々に浮かぶのは、麺の味に揺るぎない自信があるから。守り続けた伝統の味が次々と新たな可能性を呼んでいます。
手塚製麺
佐賀県東松浦郡玄海町373-7